介護給付金のファクタリングによる現金化

介護保険制度においては、介護が必要な高齢者に対して、事業者が家事援助などのサービスを提供した場合、所得水準によっては本人が自己負担部分を支払う可能性はありますが、残りは公費負担となります。この場合、事業者のほうとしては、それぞれの地域に置かれている国民健康保険団体連合会に対して請求をした上で、そのチェックを受けて、チェック済みのデータがさらに自治体に転送され、自治体からの支払いという、かなり回りくどいかたちで介護給付金が支払われることになります。この介護給付金の実際の支払いまでには、サービス提供からは2か月や3か月といった時間がかかってしまうのが通例ですので、その間、事業者の手元には現金がなくなってしまうという事態にもなりかねません。そこで、介護給付金をファクタリングによって、早期に現金化し、そのあいだの職員に対する給与の支払いなどといった入用にあてるという方法があります。

ファクタリングは、売掛金のように、まだ支払いの期限に至っていないものの、債権として支払ってもらうことができる権利をもっているものを、特定のファクタリング会社に買い取ってもらうことで、現金化するというしくみのことです。介護給付金のように、公費のために確実な支払いがあきらかにはなっているものの、支払いの期日があまりにも遅いような債権であれば、このファクタリングのしくみを用いるには適したものであり、こうした債権を専門にしているファクタリング業者も多数あります。

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